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溶血連鎖球菌とは?-α溶血性・β溶血性・γ溶血性による分類

溶血連鎖球菌とは

溶血連鎖球菌(溶連菌)は、溶血反応(血液をまぜた培地で培養すると菌の周りが無色となる)を示す点、鎖のように球状の菌体が連なっている点に基づいて名づけられた細菌の一種です。
培養は、血液寒天培地で20〜24時間、5%炭酸ガスの条件で行います。

溶血連鎖球菌には、体にほとんど影響を与えないタイプから病原性の強いタイプまであり、α溶血性・β溶血性・γ溶血性の3種に大別されます。

人間の感染症の原因となる溶血連鎖球菌は、β溶血性連鎖球菌の中の「A群溶血連鎖球菌(GAS)」「B群溶血性連鎖球菌(GBS)」「C・G群溶血性連鎖球菌(SDSE)」の3種類になります。

A群溶血連鎖球菌


溶連菌感染症の原因の90%以上となるのがA群溶血連鎖球菌」で、子供がかかりやすい「溶連菌感染症」は、一般的に、このA群溶血性連鎖球菌(A群β溶血性連鎖球菌)による感染症を指します。
「溶連菌感染症」は主に喉に感染するため、喉の痛みが特徴で、咽頭炎、扁桃炎、猩紅熱(小さく赤い発疹を伴う)などの症状を引き起こします。

B型溶血性連鎖球菌

一方、B型溶血性連鎖球菌は、女性の膣内に常在する場合がある細菌で、出産時に感染していると新生児の敗血症、髄膜炎、肝炎などを引き起こすことがあります。
妊婦以外では、膀胱炎などの尿路感染症などの原因にもなります。


α溶血性の代表格は、肺炎球菌や緑色連鎖球菌などで、γ溶血性連鎖球菌は口腔内に常在し、歯性感染症や化膿性リンパ節炎などを引き起こします。ただし、γ溶血性連鎖球菌には、深刻な病気の原因となる菌はありません。

ちなみに、上述した「溶連菌感染症」とは、A群溶血連鎖球菌による感染症を指しています。
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